認知症治療の鍵を握る未来への扉

アルツハイマー型認知症の新しい薬「レカネマブ」が発表されました。

この薬は、病気の原因となる物質に作用し、症状の進行を遅らせる効果があります。

アメリカの食品医薬品局(FDA)で正式に承認され、日本では秋までに承認の審査結果が出る予定です。

今回は、認知症の種類についてお話します。

タイプ 割合
アルツハイマー型 68%
脳血管性 20%
レビー小体型 4%
前頭側頭型 1%
その他 7%

 

アルツハイマー型認知症

脳に「アミロイドβ」というタンパク質がたまり、それが神経細胞を壊し、脳が小さくなることで起こります。最初は、物事を忘れるなどの症状から始まり、夕食をとったことを忘れるなど、「行動そのものを覚えていない」ようになります。

脳血管性認知症

脳梗塞や脳出血などの脳血管の問題によって、脳の一部が壊死することで発症します。この病気では、記憶障害だけでなく、脳血管の障害が生じた部位によって、歩行困難、運動障害、感覚の麻痺、言語障害、飲み込みの困難、排尿の問題(頻尿や尿漏れなど)などの症状が現れることがあります。

レビー小体型認知症

脳に「α-シヌクレイン」というタンパク質が集まり、レビー小体と呼ばれる構造物が形成されることで発症します。この病気では、手足の震え、身体のこわばり、歩行の困難などの身体的な症状と、幻視やうつ症状、睡眠時の異常行動などの精神的な症状が現れます。また、記憶力や判断力などの認知機能にも影響があります。特徴的な点として、認知機能の障害は変動しやすく、気分や態度、行動が頻繁に変わることが挙げられます。

前頭側頭型認知症

脳に「ピック球」と呼ばれる異常なたんぱく質の構造物が蓄積することで発症します。この病気では、理性的な行動が難しくなったり、言葉が出にくくなったりすることが特徴です。物忘れや幻覚、妄想など、一般的な認知症の症状よりも異なるため、診断が遅れることもあります。ピック病は比較的若い年齢の40〜60歳代で発症することが多いです。

 

認知症の治療は難しい…

早期のアルツハイマー型認知症には、確かな有効性が示され、

根本的な治療に希望がみえました。

迅速に、新薬が流通することを願っています。

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