脳卒中患者さんの人格変化:感情の爆発
脳梗塞や脳出血など、脳卒中を患い
身体的な後遺症や社会的な活動ができなくなる障害が残ることがあります。
身体的な後遺症がなくても、ちょっとしたことで怒りやすくなるなど、
感情が不安定になる方もみえます。
その場合、ご本人はもちろん、家族や周囲の人はとても困惑するでしょう。
感情は、脳の特定の部位が脳梗塞等で損傷した瞬間に、コントロールできなくなります。
脳疾患の症状であり、感情コントロールのみを治療する方法は残念ながらありません。
そのため、周囲の人や家族は上手に向き合い、接していく必要があります。
まず、感情コントロールの低下(感情の爆発)は、脳疾患によるもので、
ご本人も どうして、この感情が出ているのかわかりません。
ご本人の本心ではないことを理解すると、気が楽になり落ち着いて関わることができます。
感情の爆発は、「きっかけ」があります。
それを見つけるのはとても難しく、ご本人にもわかりません。
ご家族だけでなく、医療関係者、介護サービス関係者等、
感情の爆発に関わる周囲の人々と情報を共有し、
「きっかけ」を一緒に探していきましょう。
感情の爆発は、病気によるものと理解し、冷静に対応しましょう。と
わかっていても、特に血のつながった家族であればあるほど、
ショックを受け、冷静に対応できないでしょう。
ご本人だけでなく、ご家族も平穏に生活するために、
医療機関や介護サービス等専門家に相談し、不安をひとりで抱え込まず、
感情の爆発に巻き込まれないようにしましょう。